東京メトロの運賃計算
運賃計算の基本ルール
東京メトロでは、基本的に途中で後戻りしたり同じ駅を2回通ったりしない限り、最短経路の運賃で計算するルールになっています。JRの大都市近郊区間大回り乗車と似ていますね。
これは、ICカード、切符どちらを利用した場合にも当てはまります。
しかしこのルールには例外があります。
改札外乗り換え
東京メトロでは駅の構造上、同じ東京メトロ線同士の乗り換えでも一旦改札を出て乗り換えないといけない場合があります。
現在、東京メトロでは14組・21駅で改札外乗り換えが可能となっています。

上記のような駅で乗り換えるとき、切符の場合は以下のようなオレンジ色の改札、ICカードの場合は好きな改札から出場し、1時間以内に乗り換え先の路線の改札に入ることで、運賃が通しで計算されます。
※切符でオレンジ色の改札以外を通ると切符が回収されてしまいますので注意してくださいね。

東京メトロに乗ったことがある方は、1度は目にしたことがあると思います。
同じ経路なのに往復で運賃が違う現象の謎
ここからが本題です。
実は、改札外乗り換えをする場合にもう1つルールがあり、出発駅から改札外乗り換えをする駅までの運賃が必要になります。
これは、もし運賃に関係なくどの駅でも改札外乗り換えができてしまう場合、170円の切符で区間外の駅にも下車できることになってしまうためです。
そのため、仮に
出発駅から目的駅までの運賃 < 出発駅から改札外乗り換えをする駅までの運賃
となる場合、後者の方の運賃を支払う必要が出てきます。
例えば、月島↔竹橋を飯田橋乗り換えで往復する場合を考えてみます。
行き
この場合、月島→竹橋の最短経路の運賃は168円ですが、飯田橋駅で有楽町線と東西線を乗り継ぐ場合、改札外乗り換えをする必要があります。
月島→飯田橋の運賃は199円ですので、月島→竹橋を移動する場合でも199円かかります。

帰り
一方帰りの竹橋→月島の場合、竹橋(出発駅)から改札外乗り換えをする飯田橋駅、目的駅の月島駅どちらも168円しかかかりません。

つまり、月島↔竹橋をする場合、行きは199円、帰りは168円と、往復で運賃が異なることになります。
PASMOの利用履歴を見ても、往復で運賃が異なることがお分かりいただけると思います。

今回はICカードの運賃をもとに計算しましたが、切符でも同様に月島→竹橋を飯田橋経由で移動する場合、200円の切符が必要になります。運賃表のみを見て飯田橋駅で乗り換えようとすると、改札機を出場できなくなってしまいます。
東京メトロでは最短経路で計算されることが基本の運賃ですが、改札外乗り換えを含む場合はそうならない場合があることがご理解いただけたでしょうか?
おわりに
ということで、今回は同じ経路で移動したはずなのに往復で運賃が違う、少し不思議な現象の謎を解説しました!
実際にこの現象を使って東京メトロに乗車した動画を公開していますので、ぜひそちらの方もご視聴下さい!
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